2025.05.07

「笑顔あふれる職場」信じて大丈夫?面接で「企業の裏側」を見抜く方法

コンサルタントの竹中です。

転職活動を進めていると、書類選考を通過し、いよいよ面接!という段階になると、期待とともに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。面接に向けて、企業のホームページを熟読したり、求人サイトの情報を何度も見返したり、インターネットで面接対策について調べたり…皆さん、一生懸命情報収集をされると思います。

でも、そこで立ち止まって考えてみてください。求人サイトに書かれていることは、企業の「良い顔」だけではないでしょうか?ホームページも、お金をかければ立派なものが作れますし、魅力的に見せるための工夫が凝らされています。インターネット上の情報も、正確なものもあれば、個人の主観や誤解に基づいたものも玉石混交です。

こうした情報に触れる中で、「何を信じて良いか分からない…」と混乱してしまう方も少なくありません。企業のホームページや求人情報だけでは分からない、その企業の本質や本当の雰囲気をどうすれば知ることができるのか?

私が日頃から、転職を考える皆さんにお伝えしているのは、「自分の目で見たものが真実です」ということです。情報は鵜呑みにせず、あなた自身の五感を使って企業を感じ取ることが、後悔しない転職をする上で非常に重要になります。

では、面接時という限られた時間の中で、企業の社風や風土、そして社員の本音といった「見えない部分」を見抜くためには、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか?私が企業を見極める際にチェックしているポイントをいくつかご紹介します。

面接は企業を「観察」できる最大のチャンス

面接というと、どうしても「自分が評価される場」だと考えがちで、緊張して周りを見る視野が狭くなってしまう人が多いです。もちろん、しっかりと質問に答え、自分自身をアピールすることは大切です。しかし、面接の時間は、企業側があなたを見極めるのと同時に、あなたがその企業が自分に合うかどうかを観察できる最大のチャンスなのです。

企業の「見えない部分」は、些細なところに宿ります。面接室に通されてから、あるいは会社の受付に到着してから、そして面接が終わって会社を出るまで、あなたの周りで起こる全てが、その企業を理解するためのヒントとなり得ます。

例えば、以下のような点に注意を向けてみてください。

  • 面接室の雰囲気: 面接室の調度品や清潔感はどうでしょうか?会社のイメージカラーや雰囲気と違和感はありませんか?物が乱雑に置かれていたり、埃が溜まっていたりしないでしょうか。こうした無神経さは、経営の細部への配慮にも影響することがあります。
  • オフィス全体の様子: 面接室に通される廊下や、少し見えるオフィスの様子はどうでしょうか?社員のデスク周りは整頓されていますか?植物が枯れていたりしませんか?(植物の状態は、そこで働く人々に心を配る余裕があるかどうかの表れでもあります。)
  • トイレや休憩スペース: 機会があれば、トイレを借りてみてください。清掃は行き届いていますか?備品はきちんと補充されていますか?社員が日常的に利用するスペースの状態は、その会社の文化や社員への配慮がストレートに表れる場所です。
  • そこで働く人々の様子: 受付の方や、すれ違う社員の表情はどうでしょうか?疲弊しているように見えますか?それとも、活気がありますか?面接官だけでなく、会社で働く人たちの服装や身だしなみ(スーツのシワ、髪型、無精ひげ、口臭なども!)も観察してみましょう。彼らが会社の「リアル」を体現しています。
  • 会社のルールや慣習**:** 面接の案内の仕方や、面接官の言葉遣いからも、その会社の文化が垣間見えます。例えば、面接時間になっても平気で待たせたり、対応が横柄だったりしないか。また、社員同士の挨拶の声や、すれ違う際の態度などもチェックできるポイントです。
  • 来客への配慮: 来客用駐車場の位置も重要なチェックポイントです。お客様を大切にする会社であれば、来客用駐車場は玄関から一番近い位置に用意されているのが一般的です。もしそこに社長や役員の車が堂々と止まっているような会社であれば、残念ながらお客様主義ではなく、経営層の都合やワンマン経営の恐れがあるかもしれません。

感覚的な違和感直感を大切に

面接時は緊張して、こうした細かい点にまで意識が向かないかもしれません。しかし、少し意識を変えるだけで、会社の**「見えない部分」が見えてくる**ことがあります。

そして、もしあなたが面接の場で、感覚的な「違和感」を覚えたり、「あれ?」と直感的に引っかかることがあったりしたら、その感覚を大切にしてください。あなたの直感は、表面的な情報だけでは捉えられない企業の本質を見抜くための重要なサインであることがあります。

私も企業から求人依頼を受ける際は、必ずその会社を訪問し、実際に自分の目でオフィスの雰囲気や社員の様子、来客への対応などを確認するようにしています。これは、大切な求職者の方々に自信を持ってご紹介できる企業なのかどうかを判断するためです。

以前、名のある広告会社を訪問した際、来客用の椅子に従業員が足を組んで座り、大声で電話をしている姿を目にしました。その時、私は直感的に「あかん、この会社は無理だ」と思いましたね(笑)。どれだけ業績が良くても、こうした社員の態度に無神経な会社は、顧客や取引先への配慮も欠けている可能性が高い、と判断したからです。

最後に:あなたの目で「良い会社」を見つけ出す

転職は、あなたのキャリアと人生にとって大きな決断です。求人情報やホームページといった表面的な情報だけでなく、あなた自身の観察眼を研ぎ澄ませ、「企業の裏側」を見抜く力を養うことが、後悔しない会社選びのためには不可欠です。

面接は、企業側があなたを評価する場であると同時に、あなたがその企業を評価する場でもあります。緊張するとは思いますが、ぜひ会社の隅々まで意識を向け、そこで働く「人」たちの様子を観察してみてください。あなたの五感で感じ取ったものが、その企業の真実です。

もし、企業を見極める力に自信がない方、面接時にどのような点に注意すれば良いか不安な方がいれば、私たちキャリアコンサルタントにご相談ください。あなたの観察眼を養い、企業の本質を見抜くための具体的な視点やチェックポイントをお伝えしながら、あなたが本当に良い会社に出会えるよう、全力でサポートさせていただきます。

会社選びや面接に関するお悩み、そして企業を見極めるチカラを身につけたいと思われた方は、ぜひお気軽に弊社のホームページよりご連絡をお待ちしております。あなたの後悔しない転職を応援しています。

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